春に七草があるように秋にも七草があります。
しかも見るだけではもったないと「秋の七草」にある効能を西川先生が教えてくれた活用術です。
この秋の七草が美容にも効果があると聞いて驚きました。
目次
漢方医学専門の西川修先生
日本・中医保健医学会 理事長
漢方医学の講師を務める
漢方・薬膳のアドバイザーとして全国各地で講演を行う。
西川修先生は漢方の本場中国で研究をされてきましたプロフェッショナルです。
中国でも大昔から健康と結びついて秋の七草を活用しているのです。
なんと人間の身体には自然と同じような気になぞられたサイクルがあります。
私達の身体は年中同じではありません。
季節にあわせて体内の活動は変わっています。
春は活動が始まります。
夏は最大の新陳代謝!活動が最大になります。
そして秋には活動は収束します、
そして春に向かって改めてスタートします。
秋は一番大事な季節です。
秋は身体つくりの新年度という言葉を使います。
身体を整えるのにもってこいの季節です。
【秋の七草効能】
フジバカマ・・皮膚のかゆみやただれなどに
キキョウ・・・咳どめ、たん切りなど
ハギ・・・・・せき止め、めまいやのぼせなど
くず・・・・解熱。解毒など
ナデシコ・・・・利尿、消炎など
オミナエシ・・・血行改善、解熱など
ススキ・・・利尿、解毒など
西川先生に日本で手に入りやすいものを教えていただきました。
実は漢方の中でススキ意外は全て漢方薬として使いみちがあります。
生薬と言う形で売られています。
フジバカマ
キキョウ
ハギ
クズ
これらの生薬を生活の中でどのように取り入れて行くのか教えて頂きました。
フジバカマ
秋の乾燥に使います。
皮膚がカサカサ乾燥した時に使います。
浴用として使います。
全草と言いまして根っこ意外全て使えます。
お花も使えます。
入浴剤という事ですがどのように使うのでしょうか?
入浴剤の作り方
300g位を綿の袋に入れます。
グラグラ煮立った湯に入れます。
お湯の量は適当です。
するとみるみるうちに色が出てきました。
黄色い色になりました。
グツグツと炊くと有効成分がなくなってしまうのでやめましょう。
この黄色いお湯を湯船に入れます。
袋に入ったフジバカマは乾燥させて香り袋にします。
江戸時代には香り袋として使っていたのでした。
あと痒い(かゆい)ところをこすったりします。
桜餅のような香りがします。
平安時代の人々は香り袋としても使っていました。
お茶
キキョウ・・・根っこの部分を乾燥させて使います。
のど飴や咳止めに使われています。
薄く黄色いお茶はほのかな甘みと軽い苦味があり野菜
いい味です。
確かに喉に良い感じがわかります。
ハギ・・・葉っぱを使います。
リラックス
心身を安らかにします。
秋の養生に使います。
夏の疲れた身体を休ませて新しい新年度に向けて身体をリラックスさせます。
苦くはありませんが草の味がします。
リラックスします。
【食べる】
クズ・・・・飲み物は葛湯
食べ物はくずごま豆腐
クズの効能・・・・葛根湯という名前はご存知ですか?
体内が発熱して熱がこもった時に熱を取る解熱の働きがあります。
夏は外からの熱で自分の身体が倒れる、それを防ぐ為に葛まんじゅう
を食べます。
秋は風邪を引いた時などに熱を下げる作用があります。
クズごま豆腐の作り方
【材料3~4人分】
くず粉 50g
練りごま 50g
だし汁 350ml
塩 少々
くずを鍋に入れます。
だしも入れて良く溶かします。
溶けたら練ごまと塩を入れます。
クズなど材料を良くかき混ぜて均一に混ざったら中火にかけます。
ここからは練りつづけます。
約15分加熱します。
鍋の底が段々重くなってきて、塊ができてきたらひたすら練続けて下さい。
すくってやっと落ちる程度になったら型や器に入れて固めます。
食べる時にはおろし生姜を載せると一層薬用の効果が出ます。
モチモチして身体に良さそうな味です。
まさに身体を整えてくれるような優しい味です。
葛湯
【材料・1人分】
くず粉 10g
熱湯 100ml
ハチミツ 適量(お好みで)
葛粉をお湯でとくだけです。
豆腐と違って、固めるまではいかないだけです。
冬に風邪を引いた時に葛湯を飲んで下さい。
熱を逃がしてくれます。
今まで秋の七草は見て楽しむものだと思いこんでいました。
食べたり香りを楽しみ、飲みとは思いませんでした。
色々な楽しみ方が分かりました。
見て自分の心をリラックスさせるなどが本来の目的でした。
実は7種類のうちの6種類は漢方薬として使われているんです。
自分の暮らしにも是非取り入れたいものです。
画像は抹茶入りの葛湯です。
東海北陸で見ることが出来る秋の七草
円光禅寺・愛知県稲沢市
ハギの寺として親しまれています。
色とりどりのハギが見られるのは10月上旬までです。
東山動植物園・愛知県名古屋市
園内の各地では秋の七草のススキが見られます。
風に揺られて綺麗です。
園内には秋の七草のコーナーもあります。
秋の七草と彫られた石碑が目印です。
ここでも色とりどりの秋の七草を一度に楽しむ事ができます。
現在の見頃情報はススキやハギ、オミナエシ、クズが見頃です。
兼六園(石川県金沢市)
毎年これからの時期にはハギやススキ、フジバカマがシーズンを迎えます。
七草を探しながら兼六園の園内を歩くのも楽しみです。
とても落ち着きます。
兼六園散策マップ
http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/course.html
兼六園見どころマップ
http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/point.html
秋の七草美容に健康に効能があるって知ってた?活用術を発見!
あんなに暑かった夏も10月に入ったとたんに陰を潜めて冷たい秋風が吹くようになりました。
こんな季節の変わり目には喉の調子が悪くなり喉が痛くなったりします。
そして、肌が弱い方などはこんな季節の変わり目になると肌がカサカサと粉ふきいものように粉を吹いて乾燥しがちです。
乾燥肌を放おっておくと紫外線がドンドン入り込んできてシミの原因になりかねません。
野山を散策してフジバカマを見つけて、入浴剤に使ったり、乾燥させて香りを楽しみたいものです。
昔の人は秋に肌が乾燥する時には七草の効能を利用して保湿を試みていたんですね。
忙しい現代、是非リラックスタイムを設けたいものです。