プロパンガスと都市ガスの料金差を一人暮らしで比較!節約方法は

一人暮らしを始めて気になるガス料金、一人世帯では平均でどのくらいガスを使っているの?

プロパンガスは都市ガスより割高と聞くけど料金差はどれくらい?

払っているプロパンガス代が高い気がする、価格は適正なのか相場が知りたい。

一人暮らしのガス料金、都市ガスとプロパンガスの相場と適正な価格についてまとめました。

一人暮らしの平均ガス代

一人暮らしでどのくらいの量のLPガスを使用しているか、経済産業省がまとめた資料から引用します。

単身者のLPガス月刊平均消費量

全国平均
5m3未満が72.6%
5m3以上10m3未満 22.6%

平均消費量3.4m

平均消費量を地域別に見ると
北海道1.8m3
東北2.7m3
関東3.6m3
中部3.6m3
近畿4.1m3
中国3.9m3
四国2.8m3
九州3.4m3
沖縄3.1m3

寒冷地の北海道、東北で消費量が少なくなっているのは、元々LPガスが割高なため避けられていたり、建物の保温性能が高いためと考えられます。

全国平均で一人暮らし世帯のLPガスの平均消費量は3.4m3です。

一人暮らしでも、自炊をしない人、お風呂をシャワーで済ませる人はガス使用量は少なめでしょう。

ガス料金が気になる方は使用量も多めになると思います。

単身者世帯のうちガス使用量が5m3で72.6%、10m3で95.2%の人が当てはまります。

この記事ではキリの良い数字で5m3~10m3としてガス料金を比較します。

次ぎはLPガス(プロパンガス)と都市ガスを料金で比較してみます。

実はプロパンガスと都市ガスでは体積あたりの熱量が違います。

1m3の熱量は

プロパンガス 99MJ

都市ガス(13A)45MJ

プロパンガス5m3の熱量は都市ガスに換算すると11m3になります。

同じ体積で料金を比較するとプロパンガスが3倍ほど高くなりますが誤りです。

都市ガスとプロパンガスの比較サイトで都市ガスに誘導している所では熱量の説明を省いている所もあるのでご注意!

プロパンガスと都市ガスの料金差は?

私が住んでいる石川県を例に料金を比較します。

大都市の東京と比べると石川県のガス料金は高めです。

例に出しているのは石川県では大手の「日本海ガス」様です。

都市ガスとプロパンガスの両方を取り扱っている会社なので比較するにもフェアだと思います。

プロパンガス5m3使用の場合
集合住宅向け一般料金
基本料金(1ヶ月あたり)
1674円

供給設備使用量(1ヶ月あたり)
756円

従量料金単価(5mまで)
615.97円

1674+756+615.97×5=5510円(税込み)

都市ガス11m3使用の場合
基本料金(10m3超え170m3まで)
1564.48円

従量料金単価(10m3まで)
261.22円

従量料金単価(10m3超え170m3まで)
200.67円

1564.48+261.22×10+200.67=4377円(税込み)

プロパンガスと都市ガスの料金差は

5510円-4377円=1133円

5510/4377=1.32

プロパンガスは都市ガスより30%ほどお高くなります。

※一般料金を例に出していますが「日本海ガス」では各種割引料金があり30%から50%の値引きも可能です。

プロパンガス使用量を10m3で計算してみます。

従量料金単価(5m3まで)
615.97円

従量料金単価(5.1m3から15m3まで)
594.37円

1674+756+615.97×5+594.37×5=8482円(税込み)

都市ガス22m3使用の場合

1564.48+26.22×10+200.67×12=5021円

プロパンガスと都市ガスの料金差は

8482円-5021円=3461円

5510/4377=1.69

プロパンガスは都市ガスより70%ほどお高くなります。

比較結果

5m3から10m3の使用量で比較してプロパンガスは

1133円から3461円高くなる。

32%から69%割高

となります。

プロパンガスが都市ガスより高くなる理由

都市ガスは地下のガス管を通ってユーザーの自宅までガスが供給されます。

ガス会社が設備投資をして、配管を通してしまえば最初に初期コストがかかりますが長く使い続けても安いコストでガスを供給できます。

プロパンガスはガスボンベをユーザー宅まで業者さんが配達し、ガスが残り少なくなるたびに定期的にガスボンベを交換するため、人件費がかかります。

プロパンガスは使い続ける間、ガスの運送を業者がおこなうため都市ガスより人件費が高くなります。

プロパンガス会社は同業者どうしで競争しています、使ってもらわなければ話にならないのでアパートの大家さんにはガス設備の工事を無償で行うなど提案します。

大家さんに費用負担がかからないようにしてとにかく契約をしてもらいます。

しかしガス会社は慈善事業ではないので工事のコストはガス料金の中に入れて少しずつ取り戻すことになります。

これがプロパンガスのほうが高くなる理由です。

プロパンガスの相場と適正価格

プロパンガスの平均価格(相場)

プロパンガス料金消費者協会より

石川県 
基本料金1717円
従量単価561円

群馬県
基本料金1629円
従量単価489円

一般財団法人日本エネルギー経済研究所

石川県 
基本料金1741円
従量単価563円

群馬県
基本料金1621円
従量単価482円

北陸の石川県より関東の群馬県のほうがプロパンガスは安いです。

しかしこの値段は「相場」なので適正料金ではさらに安くなります。

プロパンガスは自由競争で料金が決められます。

自由競争とは
・ガス会社が販売する料金を自由に設定できる
・消費者が自由にガス会社を選択できる
という意味です。

ところがプロパンガスは競争原理がうまく働かず高いままのガス料金を払っている人が多いのです。

ガス料金に無頓着だった人がご近所のガス料金が安いことに気がついてビックリ!

ガス会社を変更すれば料金を下げられることを知らない。

どのガス会社の料金が安いか調べることが難しい。

このような理由でプロパンガスの相場が高止まりしてしまっています。

貴方が持ち家一戸建てならガス会社の乗り換えでガス料金を下げられます。

しかしガス会社はたくさんあるため、一個人でどこのガス会社が安いか調べることは困難です。

「ガス屋の窓口」に相談すれば貴方のお住いの地域で適正な料金のガス会社を紹介してもらえます。

関東地方ではプロパンガスの適正料金は「従量単価\270~」となっています。
(必ず270円となるわけではありません)

ガス屋の窓口

ガス代の節約方法

貴方がこれから一人暮らしを始めるため引越しを考えているなら!

賃貸で都市ガスの物件とプロパンガスがあり、条件が同じなら都市ガスの物件を選びましょう。

実際は、少し家賃が高めだけれど都市ガスの物件と、家賃が格安だけれどプロパンガスの物件のどちらにするか悩まれる事が多いでしょう。

都市ガスは公共料金なので同じ地域ならガス代はどこでも一緒です。

しかしプロパンガスは”自由競争”で価格が決まるのでガス会社が値段を決めています。

単身者世帯の月あたりのプロパンガス消費量は3.4m3/月です。

ですが、冬場でガス使用量が増えることを想定して5m3/月とします。

同じ熱量で都市ガスに換算すると消費量は11m3/月となります。

同じ熱量で都市ガスとプロパンガスを比較すると1月あたり約1000円から2000円程度プロパンガスが高くなります。

賃貸物件を選ぶときにこの価格差よりプロパンガスの賃貸物件が安ければプロパンガスでもお得となります。

この記事の試算は一つの例に過ぎません、プロパンガス会社のガス料金がもっと高いこともありえます。

賃貸の契約を決める前に管理会社に問い合わせてガス料金の基本料、設備料、従量単価を確認しておきましょう。

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